岸和田市は岸和田藩の城下町を中心に発展してきた町で、大阪府の出先機関や企業の支店などが集中しています。江戸時代より綿花の栽培が盛んで、綿布・綿糸の紡績が行われていました。近代以降も産業の中心は繊維産業でしたが、1966年からは独自に沿岸部を埋め立てて、大阪鉄工金属団地が形成されました。また、ガラス・レンズ産業が有名で、ピーク時の1980年ごろには、市内に大小合わせて70件ほどのレンズ工場が操業していました。ガラス・レンズ産業に加え、顕微鏡用スライドガラス、カバーガラスの生産も盛んで、カバーガラスの国内シェアは一時期90％以上を独占していました。農業では、稲作のほか、タマネギ、水なす、タケノコ、みかんなどの栽培が盛んです。岸和田で最も有名なのは1703年から毎年行われている岸和田だんじり祭で、岸和田藩主岡部長泰が、五穀豊穣を祈願し、行った稲荷祭がその始まりとされています。「やりまわし」と言われる速度に乗っただんじりを素早く方向転換させるのが見所です。