平和の鐘は、核兵器と戦争のない平和な世界を達成するためのシンボルとして、1964年に建立されました。鐘の音が世界の隅々まで響き渡ること、全人類ひとりひとりの心に沁み渡ることを目指しているため、誰でも自由につくことができます。
平和の鐘は人間国宝の故香取正彦さんの作品で、鐘の表面には「世界はひとつ」を象徴する、国境のない世界地図が描かれています。また、撞座の原子力マークには原水爆禁止の思いが込められており、反対側には鐘をつく人の心を映すように鏡が入れられています。周囲の池には蓮が植えられていますが、これは千葉市の遺跡から2000年前の種を掘り出して発芽させた「大賀ハス」で、火傷の痛みを蓮の葉で覆ってしのいだという被爆者の霊を慰めるためのものです。
平和の鐘へのアクセスは、JR広島駅から市内電車「原爆ドーム前」下車です。平和記念公園の北の先端近くに位置しており、川を挟んで向かいが原爆ドームです。