玄宮園は、彦根城の北東方向にある回遊式庭園です。1677年に4代目藩主・井伊直興によって造営され、当時は「槻之御庭」と呼ばれていました。現在では、庭園部分を玄宮園、御殿部分を楽々園と呼び、毎年秋には虫の音を聞く会などのイベントや天守閣と共にライトアップが行われています。JR彦根駅から歩いて15分ほどの場所にあり、楽々園と共に国の名勝にも指定されてもいます。湖南省洞庭湖の瀟湘八景に因んで選ばれた近江八景、竹生島などを模して造られ、天守閣と共に望むその姿は圧巻です。園内には、臨池閣、鳳翔台、魚躍沼といった名前が付いた箇所があり、中でも築山にある鳳翔台は、かつて彦根藩を訪れた賓客をもてなすための客殿として使用された場所でした。こちらでは茶席も設けられているため、庭園を鑑賞しながらお菓子と薄茶を味わうことができます。また、藩主の下屋敷である楽々園は大書院、地震の間、雷の間などの部屋が今も残っています。