蓮華寺は京都市左京区にある天台宗の寺院で、美しい庭園があることで知られています。創建については確実なことは分かりませんが、応仁の乱で荒廃したのを寛文2年(1662年)加賀前田藩の家臣・今枝近義が現在地に移し再興しました。詩仙堂を作ったことで知られる石川丈山が作庭したといわれる庭園は池泉回遊式で、国道から少し入っただけなのに静寂が感じられる空間です。中央にある池に中ノ島があり周囲の楓が水に映ります。回遊式ではありますが、外を歩いて眺めるよりは書院の奥から眺める方が全景を見渡せてよい具合です。池のほとりの楓は新緑の瑞々しいグリーンと、紅葉時期の赤色とでは庭全体の雰囲気を違って見え、是非季節を変えて訪れたい庭です。山門は創建当時のものが残されており、山門を入って左手には約300体の石仏が並びます。京都から大原・八瀬・比叡山に向かう途中にあり、叡山電鉄三宅八幡駅からは歩いて10分ほどになります。