寂光院は、京都・大原にある天台宗の尼寺で聖徳太子の建立と伝えられています。建礼門院徳子が源平の合戦に敗れたあと隠棲した寺で平家物語ゆかりの寺としても知られており、後白河法皇が建礼門院をなぐさめようとこの寺を訪ねたときの様子が「平家物語」の「大原御行」の場面に描かれています。2020年の火災で本堂と御本尊・木造地蔵菩薩立像を焼失し、現在の本堂は古式通りに忠実に再現されたものです。御本尊も美術院国宝修理所によって修復され本堂に安置されています。楓の木が色づく秋には境内は赤く染まり多くの観光客が訪れます。境内では写経やお抹茶の体験もでき、心静かな時間を過ごしていただけます。京都駅からは京都バスで1時間強、大原バス停で下車し住宅地の間の細い坂道を歩くこと約15分かかります。バス停からは三千院の方向とは逆になり、大原の他の見どころとは離れており、三千院と寂光院を徒歩で移動すると約30分かかります。