野宮神社は京都・嵯峨野にある縁結びで有名な神社です。野宮はその昔、天皇の代理で伊勢神宮にお仕えする斎王(皇女・女王の中から選ばれます)が伊勢へ行かれる前に1年間滞在し身を清められたところです。野宮の場所は天皇の御即位毎に定められてきましたが、斎王制度が後醍醐天皇の時の南北朝の戦乱で廃絶したため、その後は神社として存続してきました。嵯峨野の清らかな場所を選んで建てられた野宮は黒木鳥居と小柴垣に囲まれた聖地で、その様子は平安時代の文学作品にも登場し、源氏物語「賢木の巻」では娘とともに伊勢神宮に行く六条御息所を光源氏が訪ねる場面が描かれています。縁結びや子宝安産の神様として全国から参拝者が訪れます。本殿の近くにある「お亀石」をなでながらお祈りすると1年以内に願い事が成就すると言われています。野宮神社のある場所は美しい写真スポットとして有名な竹林の小径の途中になり多くの観光客が訪れます。