ことりは、松山名物である「鍋焼きうどん」の老舗です。オープンしたのは、1949（昭和24）年のこと。伊予鉄道「松山市駅」からは徒歩10分、銀天街から路地を入った奥まった場所にありますが、人気店のため、オープン前から行列ができることや、閉店前に売り切れることも多いです。全国的に鍋焼きうどんといえば、冬の寒い日に食べることが多いのですが、松山では一年中食べます。また、鍋焼きうどんは土鍋で調理することが多いのですが、松山では、アルミ鍋で調理します。アルミ鍋は軽くて壊れにくく、熱伝導率が高いので調理時間が短くて済むのだとか。ことりの鍋焼きうどんのおいしさの秘訣は、伊予灘で秋に獲れたいりこと北海道産利尻昆布、ことりオリジナルの醤油を使った甘めのつゆです。うどんは、つゆの味がしみやすくなるよう工夫された、特注のものを使っています。ことりのメニューは、鍋焼きうどんといなりずしの2品のみ。ちょっと食べ足りないと思われた方は、路地にある他のお店をはしごしてみてはいかがですか。